当社のHGX B300納品仕様書

当社が作成するHGX B300の提案書はすべて、単一の文書1LG-DEL-SPEC-2026-001を出発点とします。本ページはその公開版で、各クラスターに含まれるもの、当社が推奨するもの、お客様向けの変更の記録方法を示します。

本ページは、当社のHGX B300クラスター仕様書(文書番号1LG-DEL-SPEC-2026-001、2026年9月24日付)の公開版です。この仕様書は、当社が作成するすべてのHGX B300の提案書の基準となるもので、リファレンスクラスターの規模、ノード、ストレージ、ネットワーク、そしてクラスターに付随する運用コミットメントを定めています。お客様のクラスターで異なる点は、提案書に番号付きの仕様差異として記載します。

仕様書の仕組み

仕様書は基準を定め、提案書ではその基準からの変更をすべて番号付きの仕様差異として記録します。文書の各項目は「必須」または「推奨」のいずれかです。このページでは、最低要件を「以上」または「最低」と表記し、推奨される選択肢には「推奨」と記載しています。

必須

すべてのHGX B300の提案書に共通する基準の一部です。お客様のクラスターで異なる内容が必要な場合は、その変更を番号付きの仕様差異として提案書に記載します。

推奨

文書で複数の選択肢が認められている場合に当社が推奨する選択肢です。たとえば、バックエンドのネットワークカードにはNVIDIA ConnectX-8を推奨しています。

番号付きの仕様差異

お客様固有の変更を、個別の番号を付けて提案書に記載したものです。これにより、お客様のエンジニアと調達チームは、ご契約前にこの基準との各相違点を確認できます。

リファレンスクラスターの規模

仕様書では、GPUノード数が64、128、288の3つのリファレンスクラスターを定義しており、各規模にはそれに対応するCPUノード、コントロールプレーン、ストレージが含まれます。

1LegionのHGX B300納品仕様書に基づくリファレンス構成。より大規模な構成は個別に設計します。
項目64ノード128ノード288ノード
GPUノード(各ノード8基のGPU)64128288
GPU5121,0242,304
CPUノード2448108
コントロールプレーンノード666
ストレージ:アプライアンス方式(使用可能容量)512 TB1,024 TB2,304 TB
ストレージ:ストレージノード方式9ノード17ノード38ノード
推定IT負荷約0.98 MW約1.95 MW約4.39 MW

どのリファレンス規模でもコントロールプレーンノードは6ノードで、仕様書ではコントロールプレーンを2,304基のGPUあたり6ノードと定めています。ストレージの2行は、以下で説明する2つのストレージ方式に対応しており、アプライアンスの場合は使用可能容量、ストレージノードの場合はノード数を示します。

計画電力

推定IT負荷は、以下の計画値をもとに算出しています。

項目計画値
GPUノード約14 kW(計画上の想定値)
CPUノード1.0 kW
コントロールプレーンノード0.5 kW
ストレージノード1.3 kW
ネットワークGPU負荷の5%

64ノード規模の場合、GPUノード64ノード(各約14 kW)、CPUノード24ノード、コントロールプレーンノード6ノード、ストレージノード9ノード、GPU負荷の5%にあたるネットワークの合計で、約0.98 MWになります。施設の電力はこれらの数値から計画し、施設に求める最も重要な数値はラックあたりの契約上の最大kWです。その他の要件はデータセンターのページに記載しています。

計算ノード

ストレージ以外に、クラスターには3種類のノードがあります。お客様のワークロードを実行するGPUノード、その周辺のサービスを担うCPUノード、そしてクラスター自体を動かすコントロールプレーンです。

GPUノード

GPUノード(1LG-DEL-SPEC-2026-001より)。
項目仕様
プラットフォームNVIDIA HGX B300、8 GPU構成
GPUメモリGPUあたり270 GBのHBM3e、ノードあたり2.1 TB(NVIDIAによるHGX B300の公表値)
冷却空冷(クラスター規模でのOEMの推奨による)
CPU128 vCPU以上
システムメモリ3 TBを推奨、GPUあたり240 GB以上(1.92 TB)
ブートドライブ1 TB NVMe×2(ミラーリング、推奨)
ローカルデータストレージNVMe物理容量9.2 TB以上(GPUメモリの4倍超)
バックエンドNICGPUあたり800 Gb/s(800 Gb/s×1、400 Gb/s×2、200 Gb/s×4のいずれか)、NVIDIA ConnectX-8を推奨
フロントエンドNICNVIDIA BlueField-3、400 Gb/s×2を推奨、最低200 Gb/s×2
  • メモリ:GPUあたり270 GBのHBM3eにより、各ノードは2.1 TBのGPUメモリを備えます。GPUあたり240 GB以上のシステムメモリにより、ホスト側でGPU向けのデータやモデルの重みをステージングする余裕が生まれます。
  • ローカルストレージ:ノードのGPUメモリの4倍以上のNVMe物理容量により、データセット、チェックポイント、モデルファイルをGPUのすぐそばに置けます。
  • ネットワークカード:バックエンドNICは、3種類のポート構成のいずれかで、各GPUにEast-Westファブリックへの800 Gb/sを提供します。BlueField-3のフロントエンドNICは、ノードをNorth-Southネットワークに接続します。
  • 冷却:OEMがクラスター規模では空冷を推奨しているため、ノードは空冷です。

CPUノード

項目仕様
役割GPU周辺のサービス:サービング、ルーティング、バッチ
サイジングクラスター内のGPUあたり、6ハードウェアスレッド以上と24 GB以上のメモリ
プロセッサーx86、128 vCPU以上、ベースクロック3 GHz超
推奨CPUAMD EPYC 9565または9575F
メモリスレッドあたり4 GB
フロントエンドNICNVIDIA BlueField-3

CPUノードは、サービング、ルーティング、バッチジョブなどGPU周辺の処理を担うため、GPUノードがそれらの処理に占有されることはありません。GPU単位でサイジングするため、クラスターとともに拡張されます。たとえば512基のGPUには3,072以上のハードウェアスレッドが必要で、これは128 vCPUのノード24ノード分に相当します。

コントロールプレーン

項目仕様
ノード2,304基のGPUあたり6ノード、2ラックに分散配置
プロセッサー3.65 GHz超の32 vCPU、AMD EPYC 9175Fを推奨
メモリ128 GB

コントロールプレーンはクラスターの管理サービスを実行します。6つのノードを2つのラックに分散配置しているため、単一のラックにすべてが集中することはありません。

ストレージ

ストレージは2つの設計から選択できます。ベンダー管理のアプライアンス(オプションA)、またはお客様独自のストレージソフトウェア用のストレージノード(オプションB)です。

オプションA:アプライアンスオプションB:ストレージノード
概要VAST Data、WEKA、DDNのうち、お客様が希望するベンダーによるベンダー管理型アプライアンスお客様独自のストレージソフトウェア用のストレージノード
容量GPUあたり使用可能容量1 TB以上GPUあたり物理容量3 TB以上
ドライブベンダーがサポートする設計30.72 TB NVMe PCIe 5.0、自己暗号化ドライブに対応
リファレンス規模での構成使用可能容量512 TB、1,024 TB、2,304 TBのいずれか9、17、38ノードのいずれか(最低9ノード)

オプションAでは、仕様書に定めるアプライアンスサービスに、24/7のエスカレーション、ティアごとに確約されたスループットとレイテンシ、使用量とクォータの可視化、テスト済みのリカバリを備えたベンダーサポートの設計が含まれます。オプションBは、すでに独自のストレージソフトウェアを運用しており、その基盤として物理容量を必要とするチームに適しています。

クラスターネットワークとエッジネットワーク

すべてのクラスターは、GPU間トラフィック用の専用East-Westファブリックと専用North-Southネットワークを持ち、エッジでは冗長化されたトランジット、DDoSスクラビング、NAT、専用のパブリックアドレスが提供されます。

East-Westファブリック

項目仕様
トポロジーレール最適化、完全ノンブロッキング
GPUあたりの帯域幅800 Gb/s×1または400 Gb/s×2のプレーン
スイッチ(推奨)NVIDIA Spectrum-XまたはBroadcom Tomahawk 6
スイッチ(許容)NVIDIA Quantum InfiniBandまたはBroadcom Tomahawk 5
テナント構成1社のお客様専用

レール最適化とは、各ノードの同じ位置にあるGPUが、それぞれ専用のスイッチ群(レール)に接続される構成を指します。これにより、対応するGPU間の経路が短く保たれます。完全ノンブロッキングとは、スイッチ層間でオーバーサブスクリプションがなく、ファブリックがすべてのGPUの全帯域幅を同時に処理できることを意味します。

レール最適化されたEast-Westファブリック:各ノードのGPUの位置ごとに、専用のスイッチのレールがあります。

North-Southネットワーク

項目仕様
ノードあたりの帯域幅400 Gb/sを推奨、最低200 Gb/s
ストレージ用リーフオーバーサブスクリプションなし
GPU用リーフオーバーサブスクリプション4:1未満
トランスポートRoCEv2対応
MTU9000
テナント構成専用

オーバーサブスクリプションとは、リーフスイッチがノードに提供する帯域幅と、そのアップリンクの帯域幅との比率です。ストレージ用リーフにはオーバーサブスクリプションがないため、読み込みやチェックポイントの書き込みがアップリンクで制約されることはありません。GPU用リーフは4:1未満に抑えています。RoCEv2はこのイーサネットネットワーク上でRDMAを伝送し、MTU 9000(ジャンボフレーム)により、大容量転送時のパケットごとのオーバーヘッドを削減します。

エッジとインターネットサービス

項目仕様
トランジット物理的に分離された経路上の、回線あたり100 Gb/sの独立した2社のプロバイダー
ルーティングBFDを併用したeBGP、1分以内のフェイルオーバー
エッジルーター2台による冗長構成、A系・B系電源で給電
エッジACLお客様のルールに従って設定、変更は1営業日以内
DDoS対策実績のあるプロバイダーによるレイヤー3・4のボリューム型攻撃のスクラビング、BGP経由で5分以内に有効化、1 Tb/s以上
NATとエグレス冗長化されたHAペア、同時セッション数1,000万以上、専用SNATアドレス(通常4つ)
公開サービス用アドレス専用(通常8つ)、BGPでVIPを広報可能、5秒以内のフェイルオーバー、IPv6デュアルスタック
お客様のIPアドレス空間とASNエッジでお客様のプレフィックスとASNを広報可能、RPKI ROAを遵守、BGPセッション認証
ネットワークテレメトリ両方のエッジルーターからお客様のコレクターへのNetFlow v9またはIPFIX
  • トランジットとルーティング:物理的に分離された経路上に独立した2社のプロバイダーを置くことで、ケーブル1本の切断や1社のプロバイダーの障害が単一障害点になりません。BFDが障害の発生したリンクをすばやく検知し、eBGPが1分以内にもう一方のプロバイダーへフェイルオーバーします。
  • エッジルーター:A系・B系電源で給電される2台の冗長ルーターにより、エッジは1台のルーターや1系統の給電に依存しません。
  • エッジACL:エッジのアクセス制御リストはお客様のルールに従い、変更は1営業日以内に行います。
  • DDoS対策:レイヤー3・4のボリューム型攻撃は、BGPを通じて実績のあるスクラビングプロバイダーに転送されます。スクラビングは5分以内に有効化され、キャパシティは1 Tb/s以上です。
  • NATとエグレス:送信トラフィックは、1,000万以上の同時セッションを保持できる冗長ペアを経由し、お客様専用のSNATアドレスから送出されます。そのため、取引先はお客様のトラフィックを許可リストに登録できます。
  • 公開サービス用アドレス:お客様のサービス用に、通常8つの専用アドレスを提供します。BGPで仮想IPを広報でき、フェイルオーバーは5秒以内に行われ、IPv6はデュアルスタックで動作します。
  • お客様のIPアドレス空間とASN:お客様が独自のプレフィックスとASNを保有している場合、エッジでそれらを広報できます。当社はお客様のRPKI ROA(Route Origin Authorization)を遵守します。ROAは、どのASNがお客様のプレフィックスを発信できるかを他のネットワークに示すものです。また、BGPセッションを認証します。
  • ネットワークテレメトリ:両方のエッジルーターがNetFlow v9またはIPFIXのフローレコードをお客様のコレクターに送信するため、お客様は自社のトラフィックを確認できます。

引き渡し後の運用

仕様書は、引き渡しの前後に行うことも対象としています。引き渡し前のバーンインと、引き渡し後の書面による運用コミットメントです。

引き渡し前に、すべてのクラスターは推論プロバイダー向けのNVIDIAハードウェア検証(HW-1〜HW-5のテスト)に合格し、その結果を検収テスト報告書としてお渡しします。各テストで証明されることはバーンインと検収のページで説明しています。

以下のコミットメントをはじめとして、引き渡し後のクラスターの運用方法を仕様書のセクション15に定めています。

コミットメント数値
インシデントの受付確認とインシデントコマンダーの任命15分以内
インシデントが未解決の間の状況報告少なくとも60分ごと
ネットワーク運用チームの対応開始(時間帯を問わず)15分以内
施設エンジニアリングまたはリモートハンドの対応開始45分以内
お客様に影響のあるインシデント後の書面によるポストモーテム(事後報告書)7日以内
高リスクの計画メンテナンス前の事前通知7日以上前

インベントリ、変更管理、ハードウェア障害の対応を含む全項目は、運用コミットメントのページに掲載しています。アウトオブバンドのハードウェアテレメトリはRedfishを通じてBMCから取得し、利用可能な場合はネットワークと施設のテレメトリも取得します。運用テレメトリは30日以上、インシデントと状態の履歴は12カ月以上保存します。

仕様書をダウンロード

導入検討時のよくあるご質問

1LG-DEL-SPEC-2026-001とは何ですか?

2026年9月24日付の1LegionのHGX B300納品仕様書で、当社が作成するすべてのHGX B300の提案書の基準です。このページはその公開版です。

自社のクラスター向けに仕様を変更できますか?

はい。お客様固有の変更は番号付きの仕様差異として提案書に記載されるため、お客様のクラスターが基準と異なる点をすべて確認できます。

GPUノードは空冷ですか、液冷ですか?

HGX B300ノードは、クラスター規模ではOEMの推奨に従って空冷です。GB300 NVL72以降のシステムに向けて、ダイレクト・ツー・チップ方式の液冷への移行経路を施設に求めています。

どのストレージを選択できますか?

GPUあたり1 TB以上の使用可能容量を持つVAST Data、WEKA、DDNのベンダー管理型アプライアンス、またはGPUあたり3 TB以上の物理容量を持ち最低9ノードで構成する、お客様独自のストレージソフトウェア用のストレージノードです。

自社のIPアドレスとASNを持ち込めますか?

はい。エッジでお客様独自のプレフィックスとASNを広報でき、お客様のRPKI ROAを遵守し、BGPセッション認証を使用します。

仕様書はHGX B300以外のGPUも対象としていますか?

いいえ、対象はHGX B300サーバーとクラスターです。その他のGPUサーバーについては、提案書で構成を定めます。

実行したいワークロードをお知らせください。

ハードウェア、サーバー台数、契約期間、開始日をお知らせください。当社の納品仕様書に基づいた提案書をお送りします。