1LegionのGPUクラスターは、単一のお客様専用の完全なNVIDIA HGX B300システムです。GPUサーバー、CPUノード、コントロールプレーン、ストレージ、ノンブロッキングのEast-Westファブリック、North-Southネットワーク、インターネットエッジで構成されます。公開している納品仕様書に沿って構築し、NVIDIAのハードウェア検証テストでバーンインを実施し、36〜60カ月の契約期間を通じて運用します。
専用AIクラスターの構成要素
GPUからNorth-Southネットワークまで、クラスターのすべてのレイヤーが単一のお客様のためだけに稼働し、すべてのレイヤーの仕様をご契約前に書面で定めます。
| ノード | 役割 | 仕様 |
|---|---|---|
| GPUノード | お客様の学習と推論を実行 | NVIDIA HGX B300(GPU 8基、各GPUに270 GBのHBM3e)、128 vCPU以上、システムメモリ3 TB推奨(1.92 TB以上)、ローカルNVMe(物理容量)9.2 TB以上、GPUあたり800 Gb/s(NVIDIA ConnectX-8を推奨)、NVIDIA BlueField-3フロントエンド2 x 400 Gb/s(推奨)、OEMの推奨に基づき空冷 |
| CPUノード | GPUの周辺サービスを実行:サービング、ルーティング、バッチ処理 | x86、ベースクロック3 GHz超で128 vCPU以上(AMD EPYC 9565または9575Fを推奨)、スレッドあたり4 GBのメモリ、BlueField-3フロントエンド |
| コントロールプレーンノード | クラスターのコントロールプレーン | 32 vCPU(3.65 GHz超、AMD EPYC 9175Fを推奨)、128 GBのメモリ、GPU 2,304基あたり6ノード(2ラックに分散) |
CPUノードはGPU数に応じてサイジングします。クラスター内のGPUごとに、6以上のハードウェアスレッドと24 GB以上のメモリを確保します。持続的な学習が各レイヤーに何を求めるかは、AIモデル開発企業向けのB300で説明しています。
HGX B300クラスターのリファレンス構成
3つのリファレンス規模で、一定数のGPUノードに対して、CPUノード、コントロールプレーンノード、ストレージ、電力(MW)をどれだけ組み合わせるかを定めています。
| 項目 | 64ノード | 128ノード | 288ノード |
|---|---|---|---|
| GPUノード(各ノード8基のGPU) | 64 | 128 | 288 |
| GPU | 512 | 1,024 | 2,304 |
| CPUノード | 24 | 48 | 108 |
| コントロールプレーンノード | 6 | 6 | 6 |
| ストレージ:アプライアンス方式(使用可能容量) | 512 TB | 1,024 TB | 2,304 TB |
| ストレージ:ストレージノード方式 | 9ノード | 17ノード | 38ノード |
| 推定IT負荷 | 約0.98 MW | 約1.95 MW | 約4.39 MW |
この比率はどの規模でも変わりません。128 vCPUのCPUノードを24ノード、48ノード、108ノード配置することで、各GPUに6ハードウェアスレッドが割り当てられます。ストレージアプライアンスは、GPUあたり1 TB以上の使用可能容量を備えます。仕様ではGPU 2,304基あたり6ノードと定めているため、コントロールプレーンノードは3つの規模すべてで6ノードです。HBM3eの合計は3つの規模でそれぞれ約138 TB、276 TB、622 TBとなり、IT負荷はそれぞれ1 MW、2 MW、4.4 MW以内に収まります。
大規模化を前提とした設計
リファレンス規模は288ノードまでですが、設計はそこにとどまりません。仕様では各レイヤーをGPUあたりの量で定めており、ファブリックは800 Gb/s、CPUは6スレッドと24 GBのメモリ、ストレージは使用可能容量1 TBです。より大規模なクラスターでもこの比率を維持し、設計、設置場所、電力は提案書に明記します。HGX B300クラスターは現在トロントで稼働しており、米国デラウェア州のキャパシティも稼働準備中です。
East-Westファブリック:EthernetまたはInfiniBand
各GPUが専用の800 Gb/sで、お客様のトラフィックだけを運ぶレール最適化された完全ノンブロッキングのファブリックに接続します。
- 帯域幅:GPUあたり1 x 800 Gb/sまたは2 x 400 Gb/sのプレーン、サーバーあたり6.4 Tb/s。NVIDIA ConnectX-8 NICを推奨します。
- レール最適化:各サーバーのGPU 1のNICはレール1に、GPU 2のNICはレール2に接続し、以降も同様です。
- ノンブロッキング:ファブリック内にオーバーサブスクリプションがないため、すべてのGPUが同時にフルレートで送信できます。
- スイッチング:NVIDIA Spectrum-XまたはBroadcom Tomahawk 6を推奨し、NVIDIA Quantum InfiniBandまたはTomahawk 5も使用できます。
- 引き渡し前のテスト:nccl-testsによるNCCLスループット(対応している場合はSHARPを使用、HW-1)と、ib_write_bwによるすべてのInfiniBandまたはRoCEレール(HW-2)をテストします。
学習スループットを決めるのがGPU数よりもインターコネクトとメモリ帯域幅である理由は、基盤モデル学習のボトルネックで説明しています。
ストレージ、North-South、エッジ
ストレージとファブリック周辺のネットワークは、GPUと同じ文書の中で、GPUあたり・ノードあたりの仕様を定めています。
- ストレージ(オプションA):VAST Data、WEKA、DDNのいずれかによるベンダー管理型アプライアンス。GPUあたり使用可能容量1 TB以上で、ベンダーへの24/7のエスカレーションと、ティアごとにコミットされたスループットとレイテンシを備えます。
- ストレージ(オプションB):自社のストレージソフトウェアを稼働させるストレージノード。30.72 TBのNVMe PCIe 5.0ドライブでGPUあたり物理容量3 TB以上、9ノード以上。
- North-South:ノードあたり400 Gb/sを推奨(最低200 Gb/s)。ストレージリーフではオーバーサブスクリプションなし、GPUリーフでは4:1未満。RoCEv2とMTU 9000。
- エッジ:回線あたり100 Gb/sの独立した2社のトランジット事業者、BFDを併用したeBGP、BGP経由で5分以内に有効化するDDoSスクラビング。
NAT、パブリックアドレス、自社のIPアドレス空間とASN、フローテレメトリについては、ストレージとネットワークで説明しています。
GPUクラスターの電力計画
GPUノードあたり約14 kWを見込んで計画してください。CPUノード、コントロールプレーン、ストレージノード、ネットワークを加えると、64ノードのクラスターには約0.98 MWのIT負荷が必要です。
| 64ノードのクラスター | 数量 | 計画値 | 負荷 |
|---|---|---|---|
| GPUノード | 64 | 各約14 kW | 896 kW |
| CPUノード | 24 | 各1.0 kW | 24 kW |
| コントロールプレーンノード | 6 | 各0.5 kW | 3 kW |
| ストレージノード(オプションB) | 9 | 各1.3 kW | 11.7 kW |
| ネットワーク | GPU負荷の5% | 44.8 kW | |
| 合計 | 約0.98 MW |
同じ方法で計算すると、128ノードでは約1.95 MW、288ノードでは約4.39 MWとなります。14 kWという値は空冷式HGX B300ノードの計画上の想定値で、NVIDIAは自社のDGX B300システムについて約14 kWと公表しています。施設はラックあたりの契約上の最大kWをコミットする必要があり、その値によってラックあたりに収容するGPUノードの数が決まります。設置場所に求めるその他の要件はデータセンターに記載しています。
クラスターの納品プロセス
クラスターは5つのステップで提案から本番稼働へと進み、検収テスト報告書が構築と運用の境目となります。
提案書
納品仕様書に基づく提案書を提出します。すべての項目に「必須」または「推奨」を明記し、お客様が必要とする変更はすべて番号付きの仕様差異として記載します。
契約とオンボーディング
クラスターを実際に使用する企業が、3種類のオンボーディング書類への記入、レンタル契約書への署名、頭金の支払いを行います。大規模な割り当てでは、銀行保証または信用状(L/C)が必要になる場合があります。
構築
サーバーをラックに搭載し、ファブリック、North-Southネットワーク、エッジを構築したうえで、すべてのラック、ノード、GPU、NIC、ドライブ、スイッチ、ポート、トランシーバー、ケーブルを正式なインベントリに記録します。
バーンイン
クラスターは、NVIDIAのハードウェア検証テストHW-1〜HW-5(NCCLスループット、すべてのファブリックレール、GPUDirect RDMAとストレージ、NVLinkとNVSwitch、一定の電力上限を維持した24時間連続負荷テスト)に合格します。
引き渡しと運用
すべての結果を記載した検収テスト報告書を提出します。その後は、共有Slackチャンネルと専任のテクニカルアカウント担当者を通じて、当社の運用コミットメントに沿ってクラスターを運用します。
各テストの内容と、ノードがテストに不合格となった場合の対応は、バーンインと検収で説明しています。
導入検討時のよくあるご質問
ファブリックはInfiniBandとEthernetのどちらですか?
当社の納品仕様書では、NVIDIA Spectrum-XまたはBroadcom Tomahawk 6によるEthernetを推奨し、NVIDIA Quantum InfiniBandまたはTomahawk 5にも対応しています。いずれの場合も、ファブリックはレール最適化された完全ノンブロッキング構成で、GPUあたり800 Gb/sです。
クラスターを他のお客様と共有することはありますか?
いいえ。GPUサーバー、East-Westファブリック、North-Southネットワークは単一のお客様専用です。
GPUクラスターにはどれくらいの電力が必要ですか?
GPUノードあたり約14 kWで計画した場合、IT負荷は64ノードで約0.98 MW、128ノードで約1.95 MW、288ノードで約4.39 MWです。
GPUノードは空冷式ですか、液冷式ですか?
HGX B300ノードは、クラスター規模での運用に関するOEMの推奨に基づき空冷式です。予約制で提供しているGB300 NVL72は液冷式です。
バーンインの結果は確認できますか?
はい。すべてのクラスターは引き渡し前にNVIDIAのハードウェア検証テストHW-1〜HW-5に合格しており、その結果は検収テスト報告書にまとめて提出します。詳しくはバーンインと検収をご覧ください。
288ノードを超えるクラスターも構築できますか?
はい。仕様ではすべてのレイヤーをGPUあたりの量で定めているため、より大規模なクラスターでも同じ比率を維持します。設計、設置場所、電力は提案書に明記します。